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わずか数cmに込めた時計と芸術の相関関係

BREGUET
ブレゲ/トラディション インディペンデント クロノグラフ 7077
シンメトリックなデザインが見事な独創的クロノ


K18WGケース、44mm径、手巻き。863万円/ブレゲ ブティック銀座 03-6254-7211
クラシックの要素を重んじつつ、常に先端の機構を探求するマニュファクチュールの姿勢を、研ぎ澄まされた美意識のもとに結実させたクロノグラフ。

時刻表示とクロノグラフを2系統の輪列に分割、その結果生じる2つのテンプと2時位置のパワーリザーブ、10時位置の20分積算計のレトログラード式の針とをシンメトリックに配置。

地板の上に仕込まれた小ぶりのダイヤルに施された手彫りギョーシェはブレゲの得意技。パネライ時計 ルミノールガンメタルカラーにブルーとルビーが挿し色となる配色と相まった美的センスに思わず惚れ惚れする。

CASIO
カシオ/OCW-S4000C
江戸の技法で、日本製のアイデンティティを強調



チタンケース、縦48.3×横43.3mm、20万円/カシオ計算機 03-5334-4869
ブルーの表現には、他のブランドの追随を許さぬほど強い思いを示してきたオシアナス。最新の限定モデルでは、サファイアベゼルに日本伝統の江戸切子を用いた。

製作と監修を担当したのは、三代秀石 堀口徹氏。伝統のうえにモダンを加える実力者が、ひとつずつ手作業で“千筋(せんすじ)”と呼ばれる細かな縞模様を表現。

カラーリングにおいては、カシオが得意とする蒸着技法でブルーとブラックで美しく表現した。スマホ連携可能な電波ソーラーウォッチとの合体モノで、実に頼もしい。

DE GRISOGONO
ドゥ グリソゴノ/エッチェントリカ S02
大胆なフォルム、デザイン、ダイヤモンド使い



Dia×K18WGケース、39.7mm幅(3-9時)、自動巻き。1145万円/ムラキ 03-3273-0321
ジュエリーにおいて世界的評価の高いブランドは、2000年から続けるウォッチメイキングでも卓越したセンスを発揮する。ミッドセンチュリーを感じるようなケースの流麗なプロポーションが、オフセンターの円の連なりとともに、見る者の心を奪う。

ケースとダイヤルには合わせて976石(約6.8ct)ものダイヤモンドがぎっしりと敷き詰められ、その上を踊るようにアラビアインデックスが配置されている。ホワイトのガルーシャ製ストラップも華か。だからこそ腕元で刻まれるのは、さぞや幻想的な物語であろう。